2023/06/15
ゆらゆらガラスのこと
家具職人さんより、ゆらゆらガラス建具の発注をいただき、
現在発送の用意をしています。
島村葭商店では、長年コツコツとゆらゆらの一枚ガラス戸を蒐集してきました。
明治から昭和初期にかけて、庭を見るために設けられた縁側の大きなガラス戸は
現在のフロート製法のガラスとは異なり厚みが圴一でないため
ゆらゆらと揺れて見えました。
今回はそんなゆらゆら一枚ガラス建具を80枚ご注文いただき
在庫を一斉に並べて揺れ具合をチェックしながら
80枚を選定しました。
写真ではわかり辛いですが、肉眼で見ると揺れがよくわかります。
島村葭商店の古材は全て80年〜180年以上前の古民家から蒐集したもので
手吹き円筒法を輸入していた明治期のものから
フルコール法でつくられた大正昭和初期のものまで
コレクションしています。
このゆらゆらガラスを通して見るものには風情が宿ります。
ガラスを綺麗に拭いて梱包し、
80枚分をコツコツと出荷に向けて準備しています。
地道な作業ですが、日本の古い情緒に手を掛ける時間は
贅沢なものです。