2023/07/04
当店の古材をお使いいただいた実例として、導入例紹介ページに
「鴨半」様の情報をアップさせていただきました。

”鴨半” 様は京都の鴨川の望む一棟貸しのお宿。
床の間や書院には、当店屈指の良質な古材をお使いいただきました。

施工はいつもお世話になっている数寄屋建築の工務店
木村全伸工務店様。
古材は形が歪で杢目や色に個性が強いものが多いのですが
そんな古材を洗練された空間に組み込まれる技術は見事としか言いようがありません。

書院板として生まれ変わった栗の板材は、湖北の古民家から。

栗の床柱は湖北の古い蔵より。雲板も同様に湖北のものです。

黒檀の床框には、湖北の古寺から回収した板を床板として合わせられています。
古材を選んでいただく段階から、お施主様と工務店様のこだわりを強く感じ
こうして形になったものを見ることができるのは、古材屋の醍醐味と言えます。
2023/05/23
先日は、4tトラックにいっぱいの古材を
ベルギーに向けて当店から送り出しました。
一昨年からコツコツ仕入れては保管していた大量の古材が
手元を離れていくのは感慨深いものがあります。




板材や雨戸など約500枚近くをパレットに乗せて
トラックに積み込みます。

長さ5.5mあるお寺の床板材は、
4tトラックにギリギリ収まりました。
トラックを見送ると、今度はスイスへの古材発送の
梱包作業があります。
こういった仕事をしていると、
日本の住文化が世界に誇れるものであることを改めて実感します。
2023/03/21
先日は滋賀県内の立礼茶室にて、お茶会にお招きいただきました。

お茶を点ててくださったのは茶人の中山福太朗様。
こちらのお茶室の設計にも携わられました。


ひとつひとつの動きが、どこを撮っても美しいです。

こちらのお茶室は御施主様の意向により、長年過ごされた古民家を解体する際に、
材の一部を思い出として残してその材料を使い建てられたものです。
当店も製材や古色合わせなどで微力ながら関わらせていただきました。


施工は数寄屋建築の工務店、木村全伸工務店様。
古材を新築のお茶室に見事に組み込んでいらっしゃいます。

天井板にも古民家にて長年磨かれてきた深い艶があります。

床の間のしつらえと障子から入る自然光の神秘的な柔らかさ。
煤竹は古民家の階段の手摺に使用されていたものだそうです。

隅々まで丁寧に作り込まれた美しいお茶室に感動し、
贅沢な時間を過ごさせていただきました。
2023/01/28
日本各地が10年に一度と言われる寒波で大変なことになっていますが
当店の所在する滋賀県高島市にも雪が降り積もっています。

そんな中、冬仕事として1000本の煤竹をコツコツと磨き仕上げています。
当店は1970年代より50年以上かけて煤竹を蒐集しており、
大量の在庫を保有していますが、その中から30〜50φの太さの綺麗なものを選び出し、
長さ1200mmにカットしたものを1000本分作ります。
煤竹は丁寧に水洗いし、乾かしてから亜麻仁油で艶出しをし、
最後に乾拭きをして仕上げるという工程を1000本分こなします。
この煤竹は移築再生の古民家の天井材として使用される予定で、
工務店さんに納品して天井パネルを作っていただいています。


煤竹の天井パネル。
このパネルが沢山作られ、古民家の天井に使用されます。
その他建具関係や床板の仕事もコツコツと進めています。
今年もコツコツと丁寧に仕事できる一年にしていきたいです。
2023/01/06
新年明けましておめでとうございます。
昨年の島村葭商店は、移築用古民家の仮組み現場へ
床廻りの追加古材を納品して、仕事納めとなりました。
こちらの床廻りの材料は大変こだわって選んでいただき、
玉杢が沢山見られる欅の地板、栗の床框、四方柾の杉床柱、
虎杢の桜板材、大きな一枚板の松(ジン)材、など希少性の高い
良質な材を使っていただきます。


その他、煤竹、建具や構造材を追加で納品予定で、
特に煤竹は数百本分の状態の選定と仕上げの油拭き作業があり
新年早々忙しくなりそうです。
また、年末には軸組一棟と補足の古材を納めさせていただいた
鎌倉の古民家の完成を見学に行き、生まれ変わった姿に感動して
良い年納めとなりました。
その時に見た夕暮れの富士山の美しさは忘れ難いです。

年始は京都に3件、大阪に1件、東京に1件、北海道に1件ほど
納品の予定があり、ありがたいことに忙しくなりそうです。
今年も一年、様々な仕事に取り組み精進させていただけますよう
島村葭商店をどうぞ宜しくお願いいたします。