2020/02/09
飲食店に古材を納品することの多い当店ですが、特に多いのが
お蕎麦屋さんやうどん屋さんなど、和風のお料理をメインとするお店です。
今回は石川と鹿児島で新規開店されるお店へ、玄関上がり框、玄関靴箱、
店内テーブル、店内建具などを納品させていただきました。
玄関靴箱として使用される予定の水屋箪笥。
建て付けを直し、引き手を取り付け、傷んでいた中板を修理して、発送します。
店内テーブルには欅の板材を使用されます。
今回は厚み40mmの板材を作るため、長浜の築250年の古民家に使われていた欅の柱を製材します。
白太が無く、ほぼ赤身のみの貴重な欅の柱。
製材所で厚み40mmに仕上げます。
杢目が美しい板材が出来上がります。
ご注文の寸法に合わせて、一枚一枚木取りします。
今回は剥ぎ加工など無しの、板材のみの納品のため、このまま梱包して発送です。
腰板付き葭戸は、障子とはめ替えが可能なタイプ。
こちらも丁寧に梱包して発送します。
2020/01/17
おかげさまで昨年末から沢山の受注をいただいており、年始から島村葭商店は忙しなく仕事に打ち込んでおります。
今回は、飲食店や温泉宿に導入していただく柱や梁など30点ほどの納品です。
温泉にお使いいただく古材は全て磨きをかけた後に、ご希望の色に古色仕上げをします。
自然由来の塗料を島村葭商店独自で開発した配合で混ぜ合わせ、長年囲炉裏で燻され続けたような深い古色を再現しています。
磨きのみの梁と、古色仕上げをした梁
今回、梁は通しで5m超のものの受注が多く、太さなども指定のものを探すとなると中々難しいところでしたが、何とか在庫で賄うことが出来ました。
5700mmの赤松曲がり梁(逆光ですが……)
古色仕上げしたささら
間近に迫る納品日までに、製材や仕上げに追われています。
この他、古民家移築再生や、解体する民家の一部を使ってお茶室を建てるなど、様々なプロジェクトのご依頼をいただいております。
古材の導入から古民家の移築再生、古材を使った家具のオーダーまで、古材・古民家のことは島村葭商店へご相談ください。
2019/12/27
築250年以上経つ古民家から、欅の柱、鴨居などを沢山入荷しました。
特に欅が梁に使われていることは珍しく、重量も他の材種に比べて重いため、運搬が非常に困難でした。
ユニックで欅の鴨居を釣り上げている様子。
入荷した欅材の一部。
製材し、建物に導入することで、生まれ変わります。
250年経った古材を、更に何十年、何百年と、次の時代に使っていくことが、島村葭商店の仕事です。
2019/09/16
来たる9月20日にオープン予定のコロンビアスポーツウェア京都店様の町屋改装プロジェクトに、島村葭商店が古材提供という形で関わらせていただきました。
古いものと付き合いながら新しいものを生み出していくという価値観を体現している素晴らしいプロジェクトです。
当店は、古民家の解体時に回収した古材を、釘抜きから、製材、磨き、職人の手による加工、表面の亜麻仁油仕上げまで、時間をかけて蘇らせ、再び新しい形でお使いいただけるように手をかけました。
センサーで古材に刺さった釘を探し、一本一本丁寧に抜いていきます。
製材所で古材を製材します。
180年以上前の琵琶湖北部の古民家の鴨居を製材しています。
製材した板材を接ぎ合わせます。
接ぎ合わせた板材。
ほぞ穴などの欠けた部分は、木目を合わせた材で埋め木します。
亜麻仁油で表面を仕上げました。
新材とは違う、古材の表情がよく現れています。
職人が手作業で埋め木する様子。
納品の様子。
今回は加工した板材、地板、舟板、煤竹、骨董の箪笥など、様々な古材・骨董を納品させていただきました。
コロンビアスポーツウェア様のメイキング動画にも僅かながら当店の映像を取り入れていただいております。
映像美に惹きこまれますので、ぜひご覧ください。
2018/12/22
毎年、現場講義の一環として当店で古材磨きの体験をされる
滋賀県立大学 近江環人地域再生学座 の皆さまが、
今年もお越しくださいました。
先生方、受講生の皆さま総勢11名に
島村葭商店の歴史や現在の取り組み、古材を扱うことへの思いをお話させていただき
その後、実際に古材を磨くワークショップを行いました。
当店の代表が、古材をホイルサンダーで磨き、表面を滑らかにした後、亜麻仁油で艶を出す過程をお見せしました。
今回使用した古材は、湖北町の180年前の古民家から取れた欅の大黒柱と赤松の地棟梁です。
受講生の皆さまにも体験していただき、
古材が美しい木目と艶を浮かび上がらせる過程を実感していただきました。
煤竹は、水洗いし、その後亜麻仁油で艶を出します。
真剣な表情で煤竹を磨く近江環人地域再生学座の皆さま。
磨くごとにはっきりしていく煤竹の景色に、様々な感想をお聞きすることができました。
磨いた煤竹はお持ち帰りいただき、一輪挿しやタンブラーなど、様々な用途でお使いいただきます。
その後、島村葭商店のショールームをご案内しました。
蛤の貝殻で削り、独特の光る風合いを出した板材など、当店独自の工夫を凝らした細部へのこだわりをご説明。
二度の移築の後も受け継がれる、300年前の湖北の古民家の佇まいと、
ヨーロッパのアンティークのガラスやお寺の破風板を取り入れた遊び心溢れる演出をご覧いただきました。
計90分の講義の中で、島村葭商店の魅力をできる限りお伝えしました。
日常の中ではなかなか触れる機会のない
古材の製成過程や古民家移築再生について多くの方にご体感いただくため
今後もワークショップやショールームのご案内を積極的に行っていく予定です。