2019/09/16
来たる9月20日にオープン予定のコロンビアスポーツウェア京都店様の町屋改装プロジェクトに、島村葭商店が古材提供という形で関わらせていただきました。
古いものと付き合いながら新しいものを生み出していくという価値観を体現している素晴らしいプロジェクトです。
当店は、古民家の解体時に回収した古材を、釘抜きから、製材、磨き、職人の手による加工、表面の亜麻仁油仕上げまで、時間をかけて蘇らせ、再び新しい形でお使いいただけるように手をかけました。
センサーで古材に刺さった釘を探し、一本一本丁寧に抜いていきます。
製材所で古材を製材します。
180年以上前の琵琶湖北部の古民家の鴨居を製材しています。
製材した板材を接ぎ合わせます。
接ぎ合わせた板材。
ほぞ穴などの欠けた部分は、木目を合わせた材で埋め木します。
亜麻仁油で表面を仕上げました。
新材とは違う、古材の表情がよく現れています。
職人が手作業で埋め木する様子。
納品の様子。
今回は加工した板材、地板、舟板、煤竹、骨董の箪笥など、様々な古材・骨董を納品させていただきました。
コロンビアスポーツウェア様のメイキング動画にも僅かながら当店の映像を取り入れていただいております。
映像美に惹きこまれますので、ぜひご覧ください。
2018/12/22
毎年、現場講義の一環として当店で古材磨きの体験をされる
滋賀県立大学 近江環人地域再生学座 の皆さまが、
今年もお越しくださいました。
先生方、受講生の皆さま総勢11名に
島村葭商店の歴史や現在の取り組み、古材を扱うことへの思いをお話させていただき
その後、実際に古材を磨くワークショップを行いました。
当店の代表が、古材をホイルサンダーで磨き、表面を滑らかにした後、亜麻仁油で艶を出す過程をお見せしました。
今回使用した古材は、湖北町の180年前の古民家から取れた欅の大黒柱と赤松の地棟梁です。
受講生の皆さまにも体験していただき、
古材が美しい木目と艶を浮かび上がらせる過程を実感していただきました。
煤竹は、水洗いし、その後亜麻仁油で艶を出します。
真剣な表情で煤竹を磨く近江環人地域再生学座の皆さま。
磨くごとにはっきりしていく煤竹の景色に、様々な感想をお聞きすることができました。
磨いた煤竹はお持ち帰りいただき、一輪挿しやタンブラーなど、様々な用途でお使いいただきます。
その後、島村葭商店のショールームをご案内しました。
蛤の貝殻で削り、独特の光る風合いを出した板材など、当店独自の工夫を凝らした細部へのこだわりをご説明。
二度の移築の後も受け継がれる、300年前の湖北の古民家の佇まいと、
ヨーロッパのアンティークのガラスやお寺の破風板を取り入れた遊び心溢れる演出をご覧いただきました。
計90分の講義の中で、島村葭商店の魅力をできる限りお伝えしました。
日常の中ではなかなか触れる機会のない
古材の製成過程や古民家移築再生について多くの方にご体感いただくため
今後もワークショップやショールームのご案内を積極的に行っていく予定です。