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現場レポート
2023/06/15

ゆらゆらガラスのこと

家具職人さんより、ゆらゆらガラス建具の発注をいただき、

現在発送の用意をしています。

島村葭商店では、長年コツコツとゆらゆらの一枚ガラス戸を蒐集してきました。

明治から昭和初期にかけて、庭を見るために設けられた縁側の大きなガラス戸は

現在のフロート製法のガラスとは異なり厚みが圴一でないため

ゆらゆらと揺れて見えました。

今回はそんなゆらゆら一枚ガラス建具を80枚ご注文いただき

在庫を一斉に並べて揺れ具合をチェックしながら

80枚を選定しました。

写真ではわかり辛いですが、肉眼で見ると揺れがよくわかります。

島村葭商店の古材は全て80年〜180年以上前の古民家から蒐集したもので

手吹き円筒法を輸入していた明治期のものから

フルコール法でつくられた大正昭和初期のものまで

コレクションしています。

このゆらゆらガラスを通して見るものには風情が宿ります。

ガラスを綺麗に拭いて梱包し、

80枚分をコツコツと出荷に向けて準備しています。

地道な作業ですが、日本の古い情緒に手を掛ける時間は

贅沢なものです。

2023/05/23

ベルギー、スイスへの古材発送

先日は、4tトラックにいっぱいの古材を

ベルギーに向けて当店から送り出しました。

一昨年からコツコツ仕入れては保管していた大量の古材が

手元を離れていくのは感慨深いものがあります。

板材や雨戸など約500枚近くをパレットに乗せて

トラックに積み込みます。

長さ5.5mあるお寺の床板材は、

4tトラックにギリギリ収まりました。

 

トラックを見送ると、今度はスイスへの古材発送の

梱包作業があります。

 

こういった仕事をしていると、

日本の住文化が世界に誇れるものであることを改めて実感します。

 

 

2023/04/23

古材十数点の発送準備

先月スイスからのお客様がご来店になり、

一日かけて古材をご覧いただきました。

その中からお選びいただいた欄間や古いお寺の彫刻、

床廻りなど十数点をスイスへ発送準備しています。

立体感のある高度な彫刻技術の欄間。

四君子と松竹梅がテーマになっています。

発送前に綿棒で細かなところまで磨き、綺麗にします。

古いお寺の彫刻。

床の間関係の造作材や、お茶室の化粧窓なども

これから綺麗に磨き上げていきます。

古い民家で使われてきたものだからこそ、

綺麗にして新しい場所へ送り出します。

外国の地で新たな建物に取り込まれることを

とても有り難く思います。

 

 

2023/04/17

移築用古材古色塗り

コロナ禍で停滞していたアメリカへの古民家移築プロジェクトが再開し、

当店もにわかに忙しくなってきました。

工務店さんで仮組みされていた古材は解体され、

古材輸送までにすべて古色仕上げを施します。

梁組みの古色仕上げ。

葭葺き古民家の梁や桁はよく燻されているため、

亜麻仁油のみで深い色が蘇ります。

梁や桁を古色している様子。

樹種により古色した際の色の出方が違うので、松、杉、檜など

それぞれに古色の色ベースを作ります。

また、樹種のみでなく、赤みの強い材、黄みの強い材、

材の乾き具合などで色の出方が変わるため

材に合わせて少しづつ配合を変えていきます。

よく乾いた木は亜麻仁油の吸い込みが良く、濃い色が出ます。

柱や鴨居など比較的寸法が小さい材は

倉庫の中で古色作業を進めていきます。

2022/09/05

箱階段完成

今年2月より取り掛かっていました鎌倉の古民家移築現場への古材は

大部分を無事納品することができ、当店の仕事は残すところ

細かな造作のみになってきました。

そして2ヶ月前、木工作家さんへ受け渡した欅の古材は、

大変立派な箱階段に生まれ変わっていました。

縦横2mずつ以上ある大きな箱階段は圧巻の仕上がり。

職人さんの細かな計算により組み立てられた作品です。

実際に2階への昇り降りに使われるため、

伝統的な箱階段よりも勾配が緩く設計されているそうです。

踏み板や構造材には、江戸時代の古民家で使われていた欅の平物を製材して再生しています。

鏡板には欅の地板、違い棚の板などを使い、経年変化した古材オリジナルの色に

上から古色を施して統一感を出しています。

踏み板、蹴込板の欅の杢目が美しいです。

この美しい箱階段ですが、古民家の囲炉裏の間の隣に設置されるため

燻された色に合うように全体に古色を施しました。

設計士さんに意見をいただきながら色を決めた

オリジナル配合の古色仕上げです。

欅の杢目がさらに浮き立ち、艶が出て年月を経たような風格を醸し出します。

こちらの箱階段は来週末、木工作家さんに現場設置していただきます。

古民家の中でどのように生きてくるのか、今から楽しみでなりません。