2023/07/19

2020年の3月より解体を始めた長浜の移築用古民家が、
漸く海外に向けて出発しました。
こちらで充分に仮組みをして、現地ですぐに組み上がる状態にしているので
構造材、造作材などの木材のみで実にコンテナ6個分の量になったそうです。
これから海を渡り、アメリカに着く頃には夏も終盤に差し掛かっているでしょう。
現地では設計士さん、大工さんが古民家の移築を進めてくださいますが、
当店も古色のタッチアップで現地作業を予定しています。
その際はまたレポートいたします。
さて、少し時を遡りますが、先日古材を導入していただいた
高槻の日本料理店「心根」様に伺ってきました。

約5年前にオーナーの片山様と森田建築設計事務所の森田先生にご来店いただいてから
オープン後も中々伺う機会を設けることができなかったため、念願のといった心持ちでした。
茅葺きの古民家を再生された店舗。

掛け軸を飾る床の間には、味わい深い舟板。
框には栗材を使用されています。

こちらは欅の床板に雑木の落とし掛け。
落とし掛けの自然な曲線が美しいです。

入口の丸窓にはしのべ竹の煤竹をご使用いただきました。
その他、レジカウンターなど様々な場所に古材を取り入れてくださっています。



自然の中で育まれた旬の食材のお料理を堪能させていただきました。
蘇った古材の姿を直に楽しめるのは、とても贅沢なことです。
2023/07/04
当店の古材をお使いいただいた実例として、導入例紹介ページに
「鴨半」様の情報をアップさせていただきました。

”鴨半” 様は京都の鴨川の望む一棟貸しのお宿。
床の間や書院には、当店屈指の良質な古材をお使いいただきました。

施工はいつもお世話になっている数寄屋建築の工務店
木村全伸工務店様。
古材は形が歪で杢目や色に個性が強いものが多いのですが
そんな古材を洗練された空間に組み込まれる技術は見事としか言いようがありません。

書院板として生まれ変わった栗の板材は、湖北の古民家から。

栗の床柱は湖北の古い蔵より。雲板も同様に湖北のものです。

黒檀の床框には、湖北の古寺から回収した板を床板として合わせられています。
古材を選んでいただく段階から、お施主様と工務店様のこだわりを強く感じ
こうして形になったものを見ることができるのは、古材屋の醍醐味と言えます。
2023/06/15
家具職人さんより、ゆらゆらガラス建具の発注をいただき、
現在発送の用意をしています。
島村葭商店では、長年コツコツとゆらゆらの一枚ガラス戸を蒐集してきました。
明治から昭和初期にかけて、庭を見るために設けられた縁側の大きなガラス戸は
現在のフロート製法のガラスとは異なり厚みが圴一でないため
ゆらゆらと揺れて見えました。

今回はそんなゆらゆら一枚ガラス建具を80枚ご注文いただき
在庫を一斉に並べて揺れ具合をチェックしながら
80枚を選定しました。

写真ではわかり辛いですが、肉眼で見ると揺れがよくわかります。
島村葭商店の古材は全て80年〜180年以上前の古民家から蒐集したもので
手吹き円筒法を輸入していた明治期のものから
フルコール法でつくられた大正昭和初期のものまで
コレクションしています。
このゆらゆらガラスを通して見るものには風情が宿ります。

ガラスを綺麗に拭いて梱包し、
80枚分をコツコツと出荷に向けて準備しています。
地道な作業ですが、日本の古い情緒に手を掛ける時間は
贅沢なものです。
2023/05/23
先日は、4tトラックにいっぱいの古材を
ベルギーに向けて当店から送り出しました。
一昨年からコツコツ仕入れては保管していた大量の古材が
手元を離れていくのは感慨深いものがあります。




板材や雨戸など約500枚近くをパレットに乗せて
トラックに積み込みます。

長さ5.5mあるお寺の床板材は、
4tトラックにギリギリ収まりました。
トラックを見送ると、今度はスイスへの古材発送の
梱包作業があります。
こういった仕事をしていると、
日本の住文化が世界に誇れるものであることを改めて実感します。
2023/04/23
先月スイスからのお客様がご来店になり、
一日かけて古材をご覧いただきました。
その中からお選びいただいた欄間や古いお寺の彫刻、
床廻りなど十数点をスイスへ発送準備しています。


立体感のある高度な彫刻技術の欄間。
四君子と松竹梅がテーマになっています。

発送前に綿棒で細かなところまで磨き、綺麗にします。

古いお寺の彫刻。

床の間関係の造作材や、お茶室の化粧窓なども
これから綺麗に磨き上げていきます。
古い民家で使われてきたものだからこそ、
綺麗にして新しい場所へ送り出します。
外国の地で新たな建物に取り込まれることを
とても有り難く思います。