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現場レポート
2020/04/21

移築用古民家解体工事⑤番付打ち

古民家が軸組みのみの状態になると、すべての材に番付を打っていきます。

番付とは、どの材をどこに使うかがわかるようにするために

建築図面の縦と横の列を「通り」と呼び、文字や数字で記を付けていくことです。

設計士さんと図面を見ながら、どの材にどの番付を打つかを確認している様子。

束に番付を書くためのコマ札を打っている様子。

一つ一つの材に番付を打っていきます。

普通、木造建築の番付は「いの一」「ろの二」のように、「いろは歌」と数字で記しますが、

今回は移築先がアメリカのため、「A-1」「B-2」のように、アルファベットと数字で記しています。

叉首にも番付を打ちます。

こうすることにより、全ての材を解体しても、再び組み直すことが可能になります。

この後、いよいよ軸組みの解体作業に入ります。

民家の構造を支えるメインの十字梁を外す光景は、圧巻です。

是非ご覧ください。

2020/04/09

導入例紹介ページに2件新規追加しました

当店の古材をお使いいただいた店舗内装の実例として

「Bar月読」様、「京つけもの富屋」様の情報をアップさせていただきました。

どちらも、京都の建築事務所「株式会社nekko」様の設計、施工で

一部に古材を取り入れていただくだけでこんなにも魅力的な空間創りができるのかと、

感銘を受ける内装です。

 

実際にお店に足を運ぶことで、経年変化によって生まれる古材のあたたかみや

細部に見られる先人が残した歴史の跡をご体感いただくことができます。

 

島村葭商店は、御施主様、設計事務所様、施工会社様とともに、

空間創りのお手伝いをさせていただくことを生業としています。

 

古材や古民家、骨董のことなら

どうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。

 

 

2020/04/02

移築用古民家解体工事④屋根の竹を降ろす

葭葺き屋根の下地となっていた垂木竹を、手作業で一本一本降ろしていきます。

この竹は、長年囲炉裏などの煙で燻されて美しい飴色になっており、煤竹と呼ばれ今日では希少な高級竹材とされています。

屋根から降ろした煤竹。

少し擦っただけで艶が出て美しさが増します。(右写真・上が擦った方)

屋中も降ろし、屋根の構造が徐々にすっきりしてきました。

竹が全て降りると、叉首や棟木が際立ちます。

簀子天井の上はこのような状態です。

簀子天井の竹も降ろしていきます。

この煤竹は垂木竹よりも直径が細く、建築資材としてのみでなく、茶筅や笛、あるいは和傘の柄などに重宝されます。

2020/03/26

移築用古民家解体工事③軸組み状態での測量調査

屋根の葭が全て降り、竹の合掌造りの構造が現れました。

竹の美しさ、構造の美しさが、青空に良く映えます。

竹による合掌造りの構造を下から見上げる。

ささら、梁、束、母屋などの構造が良く分かります。

ほぼ木材による軸組みのみになった民家の様子。

この段階で、軸組みの正確な寸法の調査が行われます。

設計士さんによる測量の様子。

今回は丸2日かけての測量調査です。

この後、移築時にどの材がどのように組んであったかをわかりやすくするため、各構造材に番付を打っていきます。

一つ一つの工程に手間や技術が必要になりますが、古民家を解体して建て直すことは、昔は当たり前のようにされていたと言います。

捨ててしまったり壊してしまったりせずに、生まれ変わらせて使い続けるというのは、日本人が大切にしてきた意識なのかもしれません。

2020/03/14

移築用古民家解体工事②土壁を壊し筋交いを入れる、屋根の葭を降ろす

長浜の古民家解体現場も着々と作業が進み、いよいよ葭葺き屋根を降ろす作業に差し掛かっています。

その前の段階として、床や天井などの板材を捲り、土壁を壊す作業がありました。

板材は再生後にも様々な形で使われるため、一枚一枚割らないように手作業で取り外します。

天井板を捲ると、とてもユニークな形の曲がり梁が現れました。

独特の湾曲が味わい深く、民家の個性を感じさせます。

 

 

土壁を壊すと、柱や梁などの構造材が際立ちます。

建具や壁を取り払うと、建物の構造的に弱くなってしまうため、工事中の構造材の歪みを防ぐために筋交いを入れます。

 

葭葺き屋根の葭を降ろす作業は、足場をしっかりと組んで屋根に上り、棟木の部分から手作業で降ろしていきます。

作業を進めると徐々に棟木と煤竹が露わになります。

どうやらこの民家の棟木には、葭を束ねて強くしたものが使われているようです。

 

足場に上って葭屋根を触ってみると、ふっくらと柔らかい感触でした。

葭を一本抜いてみると、内部はまだ綺麗な状態でした。

家紋の入った瓦も大切に保管します。

民家の内部が徐々に露わになっていく様子は、百年以上前に建てられた時の様子が浮かび上がるようで、とても興味深く、まさに手解体ならでは。

重機で一思いに潰してしまう解体では知ることのできない歴史の匂いを感じ取ることができます。

長年この家で育たれたお家の方も、感慨深そうな眼差しで解体されていく民家を眺めておられました。